介護職で出会った、あんなばあちゃん、こんなじいちゃん。

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こんにちは、正しい転職です。
介護職はハードな仕事と言われており(実際そうなんですが)、人手不足の代表選手のように言われています。
ですが中には気の合うじいちゃんやばあちゃんのおかげで何とか続けられたということや、残念ながら逆のケースでもう我慢できなくなって介護施設を辞めてしまった、というケースもあります。

そこで今回は私が経験した介護施設で出会った、じいちゃん、ばあちゃんをご紹介します。
皆さん元気にしていらっしゃるだろうか・・?



トイレ大好きばあちゃん

忙しい時に限ってやたらトイレに行きたがるトイレばあちゃんは、みんなの悩みのタネでした。
・ご飯の前後、
・就寝前後、
・泊まりの朝、
とにかく仕事が集中してみんながバタバタしてる時に限って「トイレ連れてって」と言うのです。
しかもご自分では介助なしでは歩けないのでどうしてもその分人手が割かれるので忙しさに拍車がかかります。
狙っているのか?と思う絶妙なタイミングのトイレコールにみんな戦々恐々でした。

独居老人ばあちゃん

この人は実は全然ボケてないし、身の回りのこともご自身で出来るんですが、お一人だったので自治体のシステム(?)で泊まり付きのデイサービスを利用されていました。

コミュニケーションに全く不便はなく、穏やかな方で若い時の地元の貴重な話を色々聞かせてくれたり、洗濯物を畳むのを手伝ってくれたりと忙しい時の貴重な戦力になってくれていました。

施設の規則でそれ以上のことはやってもらえなかったのですが、人って必要とされていたほうがやりがいがあって活き活きするし、自宅では畑を耕していると言ってたから、いっそ食事の手伝いや掃除も頼めばリハビリにもなって一石二鳥なのになぁ、なんて思ってました。
たまにちゃんと出来てないと注意してくれたり、アドバイスをくれたりこの人がいる時は助かってました。

お世話するだけじゃなくて自主的に動いてもらうようにするのも介護だと思うんだけど違うんですかね?すみません、なんせ私無資格なもんでそこらへんがよく分からないです。

この人は本当にいつも小奇麗でふつーのおばあちゃんでした。

お薬大好きばあちゃん

このばあちゃんは上記の「独居老人ばあちゃん」の妹さんでしたが、痴呆の症状はおねえさんよりも進んでいらっしゃいました。
で利用者さんのお薬は職員のほうで全部管理するんですが、夜中になると決まって起きてきて「お薬出して?」とお願いしに来るんです。

別にこっちが盗んだわけでもないし、ちゃんと返すよと言っても痴呆症ですから当然理解されない。
会話も噛み合わないから最後はもう強引にベッドにお連れしてました。

何かに固執するのも痴呆症の症状なんですね。
あと・・おも○しをした後に何度も隠そうとするのはまいりました。

これはおねえさんも「ダメでしょ?」と言って注意してくれてましたが、よく分かってなかったですね。
これも痴呆症の症状のひとつということでした。

あ、お薬大好きというより「おも○しばあちゃん」になっちゃいましたね(笑。
でも隠すということはやっぱりご本人にはショックだったんだろうなぁ。。

目が見えない以外は元気なばあちゃん

こちらのばあちゃんも全然普通でした。
目が見えないのもお歳のせいで不自由になったみたいで、受け答えも普通だし、トイレもお連れしたら全部ご自分できちんとされてました。

ある朝、朝食の用意も全部終わって、みんなが起き出してくるまで少し時間がある時にこのばあちゃんと2人でぼんやりテレビを見てる時にお昼からみんなが動物園に行くけど(いい年した老人が動物園もないだろうと思うんですがね)自分は行かないの、というから思わずなんで?と聞いたら「目が見えないから」と返されて2人で思わず大笑いしたこともありました。

目は不自由でもメンタルはたくましいばあちゃんでした。

歴史を語る元先生ばあちゃん

最初はすごく大人しくて話をしなかったんですが、ある泊まりの日に話しかけたら太平洋戦争の時の貴重な話が次から次と溢れるように出てきてびっくりさせられました。

痴呆症の方でも昔の記憶って鮮明に覚えていらっしゃるんですね。

夜のお茶の時間、この方がいると大変盛り上がって助かりました。

でもやっぱり痴呆症の方なんで、夜中何度もトイレコールで呼ばれて辟易しました(笑。

しかし話は本当に面白かったなぁ〜、自治体の教育委員会に話を聞かせて記録取って欲しかったです。

痛がるばあちゃん

もう手首を持ったら「パキッ」と折れそうなくらい細〜い手足のばあちゃんで、朝別の職員さんが迎えに行って中にお連れしようとちょっと手を持ったり肩に触れると「ああ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い」と大げさに騒ぐばあちゃん。

しかもご家族の娘さんがいわゆる「クレーマー体質」なんだそうで、迎えに行く職員さんは大変神経を使っていました。

だからご本人も行きたくないから痛がって抵抗してたんでしょうね、ただ最初は本当に細い手足なのでビビってしまって恐る恐るご案内してました。それをいいことに言うことを聞かなかったり、スキを見て外に出ようとしたりと職員を困らせていました。

こういうばあちゃんは案外したたかですから油断大敵です。

夜行性徘徊ばあちゃん

よくあると言えばよくある「夜行性徘徊ばあちゃん」なんですが、この人の場合結構やっかいで、

・他の人の布団をぴっぺがす
・事前に用意した朝食の用意をめちゃくちゃにしようとする
・外に出ようとする

などやんちゃな徘徊をしてたので夜勤では目が離せない方でした。

ただご出身が私の母の近くで、母と歳も近くコミュニケーションも比較的取りやすかったのでよくお世話させてもらってました。
ご家族も感じのいい方ばかりで痴呆症さえなければご家族も大変だなぁと思っていたら、なんとこの方のご自宅は「ゴミ屋敷」なんだそう。

痴呆症とゴミ屋敷って因果関係があるようなないような・・。
それからというもの、自分の部屋の掃除には一層気を使うようになりました。

一瞬覚醒した寝たきりじいちゃん

いつも寝たきりで食事も介助というか、流動食をお口に運び、おトイレも横になったままされるなど、お話をすることも叶わず、「あ〜」とか「う〜」という発声で辛うじて意思表示をされていました。でも一方的に話しかけていて面白いと思った時など「ニカッ」と笑う顔が可愛らしいじいちゃんでした。

でもこのじいちゃんがある時突然覚醒したのです。

ある日の夕食が終了し、みんなでテレビのニュースを見ている時に車椅子でベッドにお連れしようとちょっとテレビの前で車椅子を止めた時に、明らかにテレビのニュースを凝視されているではありませんか、目はしっかりとした意思が込められ、背筋もピンと伸びています。もしやと思い「○○さん、このままテレビご覧になりますか?」と尋ねると「見る!」とはっきりとお答えに!!

これには他の職員さん、利用者さんもびっくり!
ニュースをひとしきりご覧になり、バラエティ番組になると興味をなくしたのか「もういい」というのでベッドにお連れしました。

・・・その後、後にも先にもこの方が覚醒されることはなく、いつもの寝たきりのおじいちゃんに戻ったんですが、覚醒していた時はまさに「矍鑠(かくしゃく)としたという表現がピッタリのしゃんとしたお人柄が垣間見え、人間の肉体や精神の神秘を肌で感じたのでした。

体力有り余るボケじいちゃん

体は元気!いつもニコニコ!
・・ただ痴呆症が進行してるのでコミュニケーションが取れない上に、じっとしていられなくて、施設の中をいつも歩き回る、冷蔵庫の中を漁る、みんなの食事をめちゃくちゃにする、脱走する!など手のかかるじいちゃんでした。

本当に体は大きくがっしりしてるけど、暴走するとその分止める手立てがないのは、困ったというよりある種の恐怖を覚えました。

ただ本当にいつもニコニコなのでこちらも精神的に追いつめられなかったのが救いでした。

あと読めないけどマンガ雑誌をお渡しするとしばらくパラパラめくっていたり、糸にビーズを通す作業(?)をお願いするとしばらく椅子に座ってじっとされていたりと、やはり人間何かしら作業をお願いすると熱中するようですね。

やることがない、という状態が一番痴呆症を進行させるのではないか?と個人的には思っています。
実家の父も犬を飼えば痴呆症になる危険を避けられるのではないかと考えています。
(強引に飼わせちゃおうかな)

お薬大嫌いむっつりじいちゃん

介護の仕事を始めた時に、他の職員さん達から
「この人は手がかかるよ〜」
と脅されていたのがこのじいちゃんでした。

ちなみに介護職員同士で飲みに行くと決まってお世話させてもらっている利用者さんの話題になります。
自分が知らなかった一面を知ったり、ご家族のことを聞いたりと結構勉強になります。

話が脱線しました。

このじいちゃんがとにかく「しゃべらない」「笑わない」「食べない」「じっとしてない」と大変なじいちゃんで、しかも痴呆症の進行も進んでいるのでコミュニケーションを取るのも困難で大変苦労しました。

特に大変だったのが食事とおトイレのお世話。

食事はご本人が「食べない」と決めると頑として食べてくれず、慣れない頃は本当に憂鬱でしたし、何度もキレかけました(笑。
どうやっても食べてくれないから途中で終わらせたりしました。本当は良くないんですけどね。

トイレはご本人も尿意や便意の感覚が分からなくなってしまっているようで、何度も早めに確認をするんですが、気がつけば後の祭り・・というパターンで時間を取られて大変だったなぁ。。まぁご本人がわかんないんだからしょうがないですよね。。しんどかったけど。。

で一時期は私が介護に不慣れなこともあってすごく険悪な関係だったんですが(おいおい)、朝食の時にもう全然食べてくれないのでしょうがないから、普通のおっさんが好きそうな濃い味付けの油ギドギドの「美味しいけど不健康」な食事を出したら食べてくれて「こういうのがいいんだよね?」と話しかけると笑顔で「うんうん」と頷いてくれまして、そこからは一気に打ち解けてくれましたね。

朝来たら冗談でタックルでしたり、したら向こうも笑顔で受け止めてくれたりと、私が辞める時にはいい関係で終わることが出来ました。
まぁやっぱり信頼してもらおうと思ったらこっちから進んで打ち解けていく努力が必要ということですね。
相手は当たり前ですが人間なわけですから。。

元お偉いさんだったひねくれじいちゃん

これも「介護職あるあるネタ」でしょうか?
「俺は昔すごかったんだぞ!」
と無駄に威張るじいちゃんでした。

と言いますか、一人ですねているじいちゃんと言えばいいでしょうか(笑。

最初は私もあんまり偉そうにしてるから遠慮してたんですが、途中からはこっちも遠慮なしに対応するようにすると、素直になってくれました。昔は地元企業でも結構偉い人だったらしいですけれど、介護施設に入ったら利用者さんも職員も助け合わないとスムーズにいきませんからね、多分こういう人ってかまって欲しかったんだろうなぁと思って見てました。

でもおかげで性格も丸くなって私が辞める最後あたりは、先述した「独居老人のおばあちゃん」とラブラブになってましたよ(笑。

いや、見てるこっちが照れるほどのラブラブぶりでしたが、ああいうのは見てて嬉しくなりますね。

介護職って辛いし、しんどいけど、楽しみを見つけるのも仕事を続けるコツです。

本当にそう思います。
まぁこれは介護職に限ったことではないのですが。

ただあまりに「無理だなぁ〜」と思ったら無理することはないんですよ、この記事もご覧下さい。

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それでも「介護の仕事を頑張ってみよう」と思われるなら是非応援します。
私も辞めた直後は取引先の人に無理やり放り込まれたせいもあって思うところもあったのですが、冷静に考えてみると

・時間を有効に使える
・資格も取得出来る
・職域も広がる
・全国どこででも働ける

と、結構可能性のある職種だなと思うようになったからです。
それに今回ご紹介したように仲のいいじいちゃん、ばあちゃんがいればお世話するのも楽しくなるし、腹の立つ人でも何かのきっかけで仲良くなれれば嬉しいし。
介護職には向き不向きはありますが、介護職も別の側面を見ればいい面や楽しみもあるわけです。

「介護職頑張ってみよう」

と思われたら是非頑張ってみて下さい。

「無理だったなぁ〜」
という結果になっても落ち込むことなんかありません、その経験は必ずあなたの今後に活かされることになります。



それではまた。

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